バンコクのカオサンロードは今もバックパッカーの「聖地」なのか?

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2018/04/11

東南アジアでもとくに旅行先として日本人に人気のある国の一つであるタイ。街中の至る所にある屋台や食堂に始まり、お寺や遺跡、そして手つかずの大自然など、この国が惹きつける魅力は一言では語りつくせません。一度の旅では味わいつくせないほどの魅力にあふれている国なのです。

そのタイの中でも、首都バンコクにある「カオサンロード」は、バンコクの象徴とも言うべき旅のツールがたくさん備わった、まさに「旅の玉手箱」のような街なのです。今回は世界でも有数のバックパッカーの聖地「カオサンロード」の魅力を余すことなくお伝えします!

Photo by Evan Krause on Unsplash

カオサンロードへのアクセス

バンコクのスワンナプーム国際空港に降り立った瞬間、旅行者はこの町独特の混沌と、南国特有の匂いにまずは五感が刺激されることでしょう。空港からのアクセスの候補としては、エアポートリンクという電車やBTS(電車)、MRT(地下鉄)、あるいはタクシーで直接アクセスする方法などが挙げられます。

image by:Wikipedia

カオサンロードは最寄りの駅からかなり離れているため、最も安価でお勧めの行き方としては、エアポートリンクの終点パヤタイ駅で降りて、そこでタクシーやトゥクトゥクに乗るのがいいでしょう。運転手さんにカオサンと伝えれば迷わずに連れて行ってくれます。

Photo by Hanny Naibaho on Unsplash

変わりゆく聖地・カオサンロード

日本でも「バックパッカー」や「ヒッピー」という旅のスタイルの言葉が流行った1990年代後半から2000年代前半にかけて。「旅人はまずはカオサンロードを目指せ」と言われるほど、まさに世界中の個人旅行者がここに集まっていました。今とは違い航空券一つとってもパソコンではなく、旅行代理店のカウンターで購入していた時代です。旅行者は1円でも安い航空券を求めカオサンロードを闊歩し、1円でも安い屋台飯を食べ、そして1泊80バーツ(約250円)ほどのドミトリー(相部屋)で毎日を過ごしていた旅行者が、至るところで見受けられたものです。

一方で時は経て2018年。現在のカオサンロードは劇的に変化しました。通りを歩けば外国人旅行者以上に、流行に敏感な地元タイ人を多く見かけるようになりました。周辺観光エリアより若干高い外国人価格での衣類屋台などが軒を連ね、さながら、日本で言う原宿のような印象です。世界各地を回っている旅人の間では、「昔のカオサンロードのほうが良かった」という嘆きもちらほら聞こえてきたりします。

 

 

One of our #WanderlustHero traveled to places like Southeast Asia and other impoverished areas which has given her a sense of gratefulness for the modern day comforts that she’s able to enjoy. Khao san road is a cool area to walk around in to explore, shop, eat and look around at all that’s happening. Even if you’re not into partying this is still nice to see during the day or early evening when all the stalls open up and the vendors come out. Worth going to at night and day – just to soak up the backpacker side of Bangkok! — Go see and follow her instagram @paatapamm, there are just some things and experiences that are too beautiful to put down in words! Please keep the place clean when you visit😊 Do you want your amazing wanderlust story to be featured like this? Tag and follow @wanderlusthero to get your awesome picture featured! . . . . . #travel #traveling #travelphotography #travelholic #backpacker #backpacking #wanderlust #khaosanroad #thailand #travelinthailand

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それでも「カオサンロード」が世界中の旅人を魅了する理由

現在のカオサンロードはこのように、いわゆる格安旅行者が集まるエリアとは少し趣が異なった街に変貌を遂げましたが、それでもこの通りが、バンコクで最も旅人が集まるエリアの一つであることは変わりありません。空港からも遠く、最寄りの駅からも距離がある、いわば立地的には大変不便なカオサンロードに旅人が集まる理由とは何なのでしょうか。

①バスのチケットが買える

カオサンロードには旅行代理店が多くあり、そこでバスや列車の予約ができます。特にこのバスの予約と言うのがとても大きな意味を持つのです。なぜなら交通費を節約して観光しようという人は必ず安価なバスの移動に頼りますが、ローカルの長距離バスが出ている場所は街中から遠く離れたモーチットという不便な場所にあり、車やバイクがないと行くことが困難なのです。しかしカオサンロードで予約をすれば、このエリアにバスが迎えに来てくれます。値段もローカルバスとほぼ同じ値段というのが嬉しいポイントです。

②格安の宿泊施設がある

さすがに80バーツのドミトリーはお勧めできませんが、1泊200バーツ(約650円)もあれば、清潔なシングルルームを確保することができます。バンコクの中でも特にこれらの安宿が集中するエリアがカオサンロード。希望の部屋が満室でも、すぐ隣に同じようなランクのホテルがあったりなど、泊まる場所に困ることはありません。


③安くて美味しい屋台飯がある

有名な「ワッタナーの10バーツラーメン」(物価高騰により現在は15バーツに値上がり)をはじめ、カオサンロードには安くて美味しく、種類も豊富な屋台飯をそこかしこで食べることができます。その気になれば宿泊費用と毎日の食事で約1,000円もあれば、ストレスなく快適なカオサンライフを送ることができます。

④出会いと別れの場所

時に出会いもあり時に別れもある、そんな経験が、旅の印象を一層盛り立てます。ここカオサンロードは旅人たちが再会し、同時に別れを惜しむ場所でもあるのです。隣国のカンボジアやマレーシアで知り合った旅人同士が、本当に偶然が重なり同じカオサンロードの宿で再会したという実話も少なくありません。カオサンロードのバーでは、再会を祝い、あるいは別れを惜しむ旅人同士で今日も溢れています。

Photo by Bundo Kim on Unsplash

カオサンロードで原点回帰の旅へ

カオサンロードのおすすめポイントをいくつか挙げましたが、このほかにもカオサンロードの見どころは語りつくせないほどです。しかしそれを探すのは今度は旅人であるあなたです。

たくさんの観光客が集まり、タイ人だけでなくいろんな国籍の人が集まる場所となっているカオサンロード。あなたの過ごし方次第で、楽しさと面白さも倍増すること間違いなしです!

Photo by Evan Krause on Unsplash

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現在は都内の旅行会社で働きつつ、週末をからめた弾丸トラベラーとして世界各国を旅するアラサー女子。

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